アルツハイマー病を前駆期で検出し、認知機能低下を予測出来る新たな⽅法を開発

アルツハイマー病を前駆期で検出し、認知機能低下を予測出来る新たな⽅法を開発
〜VR ゴーグルを⽤いて非侵襲・短時間・安価でスクリーニング〜

MIG株式会社(代表取締役社長:甲斐英隆、本社 東京都渋谷区、以下MIG)と南東北グループ医療法人財団健貢会 総合東京病院(東京都中野区、院長 渡邉貞義)は、MIGがサービス開発・提供している「VRゴーグルを用いた脳健康測定」につきまして、共同臨床研究「VRゴーグルを用いたナビゲーション機能と空間学習能力の測定による認知機能の定量化に関する研究」を通して、MCI期と診断された患者を被験者にMIGの「脳健康VR測定」を実施、2021年7月下旬より3年に渡り様々なデータを収集し分析を進めて来ております。

この度、本共同臨床研究の成果がJournal of Alzheimer’s Disease誌に掲載されました。

  • タイトル:“Path integration detects prodromal Alzheimer’s disease and predicts cognitive decline”(邦訳「アルツハイマー病の前駆期を経路統合能測定で検出し、認知機能低下を予測」)
  • 主著者:総合東京病院認知症疾患研究センター長・脳神経内科医師 羽生春夫 他共著者6名
  • DOI:10.3233/JAD-240347

その結果、本論文によると:

  • VR経路統合能タスクは、従来の認知機能検査では識別出来ない、アルツハイマー型認知症発症リスクの高い進行性のMCI患者と安定したMCI患者とを高い精度で区別することが出来た。
  • さらに、VR経路統合能タスクはMCI患者の12ヵ月後の認知機能低下を予測することが示唆された。
  • この簡単な検査は、将来のアルツハイマー病のリスクの高まりを検出するための、高価で時間のかかる侵襲的な神経画像検査と同等かそれ以上の性能があること。

を確認、これにより

  • VR経路統合能測定法は、簡便、短時間(健常者で約8分間)、非侵襲、安価でありながら、前駆期アルツハイマー病患者におけるアミロイドβ修飾薬の治療選択のためのスクリーニングツールとなりうることを示唆している

としております。本臨床研究の成果について南東北グループとMIGは、研究責任者である羽生春夫医師より2024年11月22日に日本認知症学会のランチョンセミナーにおいて発表予定です。

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