2021-07-15 認知症発症リスクの超早期判定・予防サービスの MIG、南東北グループと 共同臨床研究を実施

MIG 株式会社(代表取締役社⻑:甲斐英隆、本社 中央区、以下 MIG)と南東北グループ医療法人財団健貢会 総合 東京病院(東京都中野区、院⻑ 渡邉貞義)は、「VR ゴーグルを用いたナビゲーション機能と空間学習能力の測定による認 知機能の定量化に関する研究」の共同臨床研究(研究責任医師:総合東京病院認知症疾患研究センター⻑・脳神経内 科医師 羽生春夫)を2021年4月より準備を進め、7月下旬より臨床試験を開始致します。

認知症発症につながるとされる異常タンパク質の蓄積は海馬に近い嗅内野(きゅうないや)という部位で始まります。MIG が開 発した VR ゴーグルによるナビゲーション機能と空間学習能力検査は、最初に脳細胞の変性が起きる嗅内野が担っている空間ナ ビゲーション機能をVRゴーグルの仮想空間で自分の位置を正しく把握し、目的地に正しく到達できるかを測定することでチェック するもの。本共同臨床研究は、認知機能低下を示す軽度認知障害(MCI)やアルツハイマー型認知症が疑われる患者に対 し実施した VR ゴーグルによるナビゲーション機能と空間学習能力、及び MRI で測定した海馬亜区域、嗅内皮質体積と神経 心理学的検査の結果から、VR ゴーグル検査の臨床現場での有効性を評価することを目的とします。

【背景およびサービス内容】

人生100年時代、2025年には認知症患者が730万人と推定されていましたが、コロナ禍による巣ごもりで1000万人を超える予測も出てきており、政府も「認知症推進大綱」の中で予防と共生を呼び掛けています。本研究において、VRゴーグルでのMCIやそれ以前の脳細胞の破壊が限定的な段階での認知症発症リスクの判定が可能になれば、より早期からWHOやフィンランドのFINGERSTUDYなどで有効性が検証されている認知症発症リスク要因を低減する予防活動ができます。また脳内で神経原線維変化を起こす原因となるアミロイドβやタウなどのタンパク質の蓄積を抑制もしくは除去することにより、予防への可能性が拡大すると期待されています。今回は脳疾病や認知症分野で高い専門性を有する南東北グループとの共同臨床研究プロジェクトで、臨床現場でのVRゴーグルによる認知症発症リスク超早期判定検査の有効性を検証するもので、医療の臨床現場への導入を進める上で重要な一歩と位置付けています。

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